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2024 年 9 月 17 日
watchOS 11、本日提供開始
睡眠時無呼吸の通知、バイタルアプリ、トレーニングの負荷、アクティビティリングの追加のカスタマイズ、スマートスタックのさらなるパーソナライズなどを導入します
Appleは本日、世界で最も人気のある腕時計に、健康とフィットネスに関するパワフルな洞察、これまでにないパーソナライズ、インテリジェンス、つながりをもたらすwatchOS 11を公開しました。
Apple Watchは、睡眠時無呼吸1の兆候を特定する機能と、主要な健康指標を一目ですばやく確認したり、自分の健康状況をより詳しく把握したりできるようにする新しいバイタルアプリを提供します2。トレーニングの負荷を測定できる機能は、フィットネスとパフォーマンスの向上のためにワークアウトを行う際に、より詳しい情報にもとづき判断をするのに役立ち、アクティビティリングはこれまで以上にカスタマイズできるようになります。Apple WatchおよびiPhoneとiPadのヘルスケアアプリは妊娠中のユーザーにさらなるサポートを提供します。
スマートスタックと「写真」文字盤はインテリジェンスを使ってより個別化された体験を提供し、到着確認、翻訳アプリ、ダブルタップジェスチャの新機能がApple Watchに登場し、さらなる利便性とつながりをもたらします。
睡眠時無呼吸の通知
Apple Watch Series 9、Apple Watch Series 10、Apple Watch Ultra 2は、睡眠時無呼吸の兆候を特定する機能を提供します。睡眠時無呼吸の兆候を検出するため、Apple Watchは正常な呼吸パターンの中断に関連する睡眠時の手首のわずかな動きを加速度センサーでモニタリングして、「呼吸の乱れ」という新しいApple Watchの指標で記録します。ユーザーは、ヘルスケアアプリで夜間の呼吸の乱れを確認でき、呼吸の乱れは高いか高くないかに分類され、1か月、6か月、または1年の期間で表示できます。
この機能が設定されると、新しい睡眠時無呼吸の通知のアルゴリズムが30日ごとに呼吸の乱れのデータを分析するので、睡眠時無呼吸の兆候が示された場合に、Apple Watchはユーザーに通知することができます。この通知には、睡眠時無呼吸が発生した可能性のある時点、治療を受けることの重要性を説明した学習資料が表示されるとともに、3か月間分の呼吸の乱れのデータ、通知の詳細、医療機関で受診する際に役立つ追加情報が記載されたPDFが含まれています。
睡眠時無呼吸の通知は、S9 SiPとS10 SiPの先進的な処理能力と、科学的に検証されたアルゴリズムを使用します。この機能は、先進的な機械学習と、臨床レベルの睡眠時無呼吸検査の数千夜分ものトレーニングデータを使用して開発され、睡眠時無呼吸デバイスのFDAによる製造販売承認のための史上最大規模の臨床研究によって検証されました。FDA 510(k)の製造販売承認およびほかの世界的な保健機関による承認を受け、睡眠時無呼吸の通知は、米国、EU、日本を含む150を超える国や地域で利用できるようになりました。
バイタルアプリ
新しいバイタルアプリによって、日々の健康状態をチェックしたり、注目すべき夜間の健康指標を一目で確認したりすることができるため、指標がユーザーの通常の範囲から外れている場合は簡単に把握できます。2つ以上の指標が通常の範囲から外れている場合、ユーザーは通知とともに、これらの特定の指標が、高度の変化、飲酒量、さらには病気など、自身の生活のその他の側面とどのように関連している可能性があるかを詳しく説明するメッセージを受け取れます。
範囲外の分類と通知を提供するためにバイタルアプリが使用するアルゴリズムは、心臓の健康と身体活動との関連性の理解を深めることを目指す研究であるApple Heart and Movement Studyから得た実世界のデータを使って開発されています。
トレーニングの負荷
トレーニングの負荷は、ワークアウトの強度や時間が長期的にユーザーの体にどのような影響を与えているかを測定するための方法であり、精鋭のアスリートやコーチが活用する、トレーニングやパフォーマンスをサポートするためのコンセプトです。Apple Watchはトレーニングの負荷を理解するための独自の洞察を提供し、特にユーザーがイベントに備える際に、毎日のトレーニングについてより詳しい情報にもとづき判断をするのに役立ちます。
Apple Watchは、28日間のトレーニングの負荷を算出します。これは、この期間に実施したワークアウトの長さと、新しいエフォート評価で測定したワークアウトの強度の両方を考慮して加重平均で算定しています。エフォート評価は各ワークアウト後に利用できるようになり、そのワークアウトの難易度を1から10の尺度で記録します。人気の有酸素ベースのワークアウトの種類では、新しいアルゴリズムと複数のワークアウト指標の組み合わせを使用して、推定されるエフォート評価を自動的に生成し、ユーザーはこの評価を手動で調節することができます。自動で推定値が提供されない筋力トレーニングなどのワークアウトの場合でも、各ワークアウト後にエフォート評価を自分で入力することができます。
アクティビティアプリとバイタルアプリでは、直近7日間のトレーニングの負荷が28日間のトレーニングの負荷と比較してどの程度だったのかというのを「かなり下」「下」「一定」「上」「かなり上」のいずれかに分類された形で確認できます。これは、体への現在の負担が増しているのか、同程度なのか、それとも和らいでいるのかについて実用的な洞察を提供し、それによってユーザーは最適な結果を得るためにトレーニングを調整できます。iPhoneのフィットネスアプリの追加情報で、体の状態の変化の可能性や怪我のリスクなど、現在のレベルでトレーニングを続けた場合にユーザーのフィットネスに及ぼし得る影響について詳しい情報を見ることができます。
これまで以上にカスタマイズ可能なアクティビティリング
watchOS 11では、アクティビティリングがこれまで以上にカスタマイズできるようになります。アクティビティリングの目標を曜日ごとに設定できるようになったため、ユーザーのスケジュールにぴったり合います。トレーニング期間中に休息日を予定している時、単にオフの日が必要な時などに、1日、1週間、1か月間などの期間においてリングを一時停止できるようにもなり、それがバッジの連続達成記録に影響を及ぼすことはありません。また、iPhoneのフィットネスアプリでも概要タブをカスタマイズできるようになります。
妊娠中のさらなるサポート
watchOS 11、iOS 18、iPadOS 18はヘルスケアアプリで妊娠を記録しているユーザーにさらなるサポートを提供し、この重要な時期における体と心の健康状態の変化を反映できるようにします。Apple Watchの周期記録アプリにユーザーの妊娠期間が表示され、妊娠中によく起こり得る症状を記録することができます。また、妊娠中は心拍数が高くなる傾向があるため、ヘルスケアアプリでは高心拍数の通知のしきい値などを確認するよう促されます。
さらにパーソナライズされたスマートスタック
スマートスタックは、ユーザーがどの文字盤からでも重要な情報にすばやくアクセスできるように設計されています。インテリジェンスを使って、時刻、日付、場所、日課などにもとづいてウィジェットの追加や提案を行うようになったので、ユーザーが必要とする時にApple Watchで各機能にアクセスするのがさらに簡単になります。写真、距離、Shazamなどの新しいウィジェットも利用できるようになり、新しいインタラクティブウィジェットによりスマートスタックから直接アプリを操作でき、ライブアクティビティもApple Watchのスマートスタックで利用できるようになります。
到着確認、翻訳アプリ、ダブルタップジェスチャでスクロール
到着確認がApple Watchに登場し、メッセージに加え、ワークアウトアプリからも直接アクセスできます。ユーザーはワークアウトを行っている時に到着確認を開始できるので、早朝のランニングに出かける時でも、夜遅くのジムセッションに向かう時でも、ワークアウトが終了したかどうかを友人や家族が確認できます。
翻訳アプリがApple Watchで利用できるようになり、音声認識と高速翻訳のために機械学習を使用し、手首から直接アクセスできるようになりました。スマートスタックは、Apple Watchの設定と異なる言語が使われている場所に移動している時、翻訳アプリのウィジェットを自動的に表示することができます。
ダブルタップジェスチャでは任意のアプリをスクロールできるようになり、さらに簡単にApple Watchを片手で操作することができます。
新しい文字盤
watchOS 11では3つの新しい文字盤が登場します。
- 刷新された写真文字盤は、機械学習を使って、美しさ、構図、さらに顔の表情にもとづいておすすめを提案することによって、最高の写真のオプションを選べるようサポートします。独自のアルゴリズムがフレーム内での被写体の位置を最適化して深度感を生み出すことによって最適な構図を見出すほか、写真の文字盤でダイナミックモードが提供されるので、手首を上げるたびに新しい画像が表示されます。
- フラックス文字盤は、秒ごとに画面を色で埋め尽くす大胆なグラフィックデザインを採用し、Apple Watch Series 10の、より大きなディスプレイと1Hzのリフレッシュレートを活かしています。
- リフレクション文字盤は、ユーザーの動きにわずかに反応して輝く目盛り盤が特徴です。
潮位アプリ
ユーザーが海や湖で泳ぐ計画を立てて楽しみ、変化する状況を把握しておけるように、watchOS 11ではApple Watchに新しい潮位アプリが導入されます。ユーザーは、世界中の海岸線とサーフィンスポットの7日間の予測される潮汐情報にアクセスすることができ、満潮と干潮、上げ潮と下げ潮、潮位と潮の流れの方向、日の出と日の入りなど、すべてタイムラインにプロットされた状態で確認することができます。また、現在地の近くにあるビーチを便利なマップで確認することもでき、新しいコンプリケーションでお気に入りのスポットや最寄りのビーチの現在の潮位情報を一目で確認することもできます。
watchOS 11のその他のアップデート
- ワークアウトアプリでは、サッカー、アメリカンフットボール、オーストラリアンフットボール、アウトドアホッケー、ラクロス、ダウンヒルスキー、クロスカントリースキー、スノーボード、ゴルフ、アウトドアローイングなど、より多くの種類のワークアウトに対応し、距離を記録できるようになりました。また、ルートマップもさらに多くの種類のワークアウトで利用できます。
- カスタムワークアウトがプールスイミング向けに作成できるようになり、すべての種類のカスタムワークアウトで新しい「次へ」ワークアウト表示に、現在のインターバルの残りとともに次のインターバルの概要が表示されます。
- Appleマップでは米国の国立公園のハイキングコースが提供され、iPhoneのマップアプリでハイキングやウォーキングのカスタム経路を作成することもできます。これらのコースをApple Watchに保存して、iPhoneが近くになくてもオフラインでアクセスしてターンバイターンの案内を利用できるようになります。
- Apple Intelligenceによって実現する通知の要約は、iPhone 16、iPhone 16 Plus、iPhone 16 Pro、iPhone 16 Pro Max、iPhone 15 Pro、iPhone 15 Pro MaxからApple Watchに転送されます3。
- Appleウォレットの新しいチケットは、開場時間などこれまで以上に多くの情報を提供するとともに、ライブアクティビティが座席やその他の関連情報をスマートスタックの一番上に表示します4。
- Tap to Cashを使うと、Apple WatchをほかのApple WatchまたはiPhoneに近づけるだけで、Apple Cashの送信や受領ができます5。
プライバシー
プライバシーは、Appleのすべての機能にわたる設計と開発において基礎にある理念です。ユーザーのデバイスがパスコード、Touch ID、Face IDでロックされている場合、ヘルスケアアプリにある健康とフィットネスのデータは、メディカルIDを除いてすべて暗号化されます。iCloudにバックアップされたヘルスケアアプリのデータはすべて、送受信中もAppleのサーバ上で保存されている時も暗号化されます。2ファクタ認証とパスコードがデフォルトになっているiOS、iPadOS、watchOSを使用している場合、iCloudに同期されるヘルスケアアプリのデータはエンドツーエンドで暗号化されます。これは、Appleがデータを解読する鍵を持たず、したがって、データを読み取ることができないことを意味します。
提供について
watchOS 11は本日よりApple Watch Series 6以降を対象に提供され、iOS 18がインストールされたiPhone XS以降が必要です。一部の機能は、国や地域またはデバイスによって利用できない場合があります。
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- 睡眠時無呼吸の通知は、米国、EU、日本を含む150を超える国や地域で利用できます。詳しい地域の一覧は、apple.com/jp/watchos/feature-availabilityをご覧ください。この機能は、Apple Watch Series 9、Apple Watch Series 10、Apple Watch Ultra 2で利用できます。睡眠時無呼吸と診断されたことがない18歳以上の方による使用を目的とし、中等度から重度の睡眠時無呼吸を示唆する兆候を検出します。販売名:Appleの睡眠時無呼吸の兆候の通知プログラム 管理医療機器販売業者等:Apple Japan合同会社(東京都港区六本木6丁目10番1号六本木ヒルズ 0120-277-535)
- バイタルアプリはウェルネスのみを目的とし、医療での使用を目的とするものではありません。
- Apple Intelligenceは無料のソフトウェアアップデートとして提供されます。Apple Intelligenceの初期機能は、来月、iOS 18.1、iPadOS 18.1、macOS Sequoia 15.1の一部として、ベータ版が提供され、さらに多くの機能が今後数か月の間に提供開始されます。Apple Intelligenceは、iPhone 16、iPhone 16 Plus、iPhone 16 Pro、iPhone 16 Pro Max、iPhone 15 Pro、iPhone 15 Pro Max、M1以降を搭載したiPadとMacで利用でき、デバイスとSiriの言語は英語(米国)に設定する必要があります。追加の言語とプラットフォームは来年中に公開される予定です。Apple Intelligenceは年内に、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、南アフリカ、英国で英語のローカライズに追加対応します。来年には、さらなるプラットフォームと、日本語、中国語、英語(インド)、英語(シンガポール)、フランス語、ドイツ語、イタリア語、韓国語、ポルトガル語、スペイン語、ベトナム語などの言語へも追加の対応を予定しています。
- Appleウォレットのチケットの機能強化は、対応しているチケット発行会社によるイベントで利用可能です。
- Apple CashサービスはFDICの加盟銀行であるGreen Dot Bankによって提供されています。Apple Inc.の子会社であるApple Payments Services LLCは、Apple CashアカウントのためのGreen Dot Bankのサービスプロバイダです。Apple Inc.およびApple Payments Services LLCは銀行ではありません。利用規約に関する詳細をご覧ください。対象となるデバイスで米国でのみ利用できます。