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2023 年 10 月 18 日
Appleの新たな研究により、ピックルボールが健康に役立つことが明らかに
Apple Heart and Movement Studyは、ピックルボールの人気上昇が続く中、テニスとピックルボールが健康全般に良い影響を与えることを明らかにしています。
Apple Heart and Movement Studyの研究者が、世界中で人気急上昇中のスポーツの一つであるピックルボールに関する新たな洞察を発表しました。この新しいスポーツを長年親しまれているテニスのゲームと比較し、健康全般に与える影響を明らかにするために、研究者はデータを調査しました。
Apple Watchで記録したピックルボールの活動に関する最も大規模な観察データセットの一つから、研究者はテニスとピックルボールの両方のワークアウトのデータで、どちらの活動も健康に役立つ可能性を示す傾向を見つけました。
被験者はピックルボールやテニスを長時間プレーすることが多く、ピーク心拍数は平均すると記録されたワークアウト中の推定最大心拍数の70パーセント以内でした。ピックルボールのワークアウトはテニスのワークアウトに比べてやや長めだった一方、平均するとテニスの方がより強度の高い心拍数範囲にいる時間が長く、ピーク心拍数の平均値も高いことがわかりました。
研究者は、ピックルボールのワークアウトが初めてテニスのワークアウトを上回ったことから、ピックルボールのワークアウトの人気が着実に高まっていることも認識しました。今回の調査では、1人当たりのピックルボールのワークアウトの記録数でユタ州がトップとなりました。この研究で、ピックルボールとテニスはどちらもあらゆる年代の大人に人気のワークアウトであり、どちらも女性よりも男性に人気であることがわかりました。
被験者の行動を、Apple Watchから得られる活動量やセンサーのデータを組み合わせて観察することで、研究者は心臓の健康や身体機能に長期的な影響を及ぼす要因について一層理解を深めることができます。
「Apple Heart and Movement Studyは、被験者の行動の変化と、その変化が健康に及ぼす影響を追跡するための素晴らしい機会を提供します。Apple Watchのデータを使ってピックルボールの発展を追うことで、これまでアクセスできなかった新しい傾向や、活動量が健康とウェルネスに関する様々な指標に与える影響について調べることができます」と、ハーバード大学医学大学院の内科学教授であり、ブリガム・アンド・ウイメンズ病院でApple Heart and Movement Studyの主任研究員を務める心臓専門医のCalum MacRae博士は述べています。
Apple Heart and Movement Studyは、AppleがResearchアプリに導入した3つの公開研究調査の一つで、主要な研究機関との提携を通じて実施しています。Researchアプリによって、研究者は研究の規模や範囲を広げることができ、新たな科学的知見の発見に役立つほか、Appleはそのプロセスの科学的根拠にもとづいて新機能の開発を進めることができます。
パドルとラケット：どちらもすべての人に健康的な活動を提供
研究の被験者によってApple Watchで記録された25万件を超えるピックルボールとテニスのワークアウトのデータを分析した結果、ピックルボールとテニスの平均ワークアウト時間はそれぞれ90分と81分でピックルボールの方がやや長く、プレー時間のばらつきはピックルボールの方が大きいことがわかりました。
それぞれのワークアウト種類の強度を評価するために、研究者は心拍数データを分析しました。テニスのワークアウト中の平均ピーク心拍数は1分間に152拍で、1分間に143拍のピックルボールと比べて1分間に9拍速いことがわかりました。
心拍数範囲でもエクササイズの強度を評価できます。どちらのスポーツも、それぞれの心拍数範囲内の時間は類似の傾向を示しましたが、平均するとテニスのワークアウトの方がピックルボールと比べて、より運動強度の強い心拍数範囲にいる時間が9パーセントポイント高い値でした。
ピックルボールとテニスのワークアウトはどちらも長時間行われることが多く、ピーク心拍数は平均すると記録されたワークアウト中の推定最大心拍数の70パーセント以内でした。定期的な身体活動は、生活の質を向上させ、健康的に年齢を重ねることにつながります。
マインドフルネスとの類似
運動が心の健康に及ぼす潜在的な影響は、研究者にとって重要な検討要素でした。この調査では被験者に「Patient Health Questionnaire-2」（PHQ-2）と呼ばれるうつ病スクリーニングツールを含む、心の健康に関する任意のアンケートを提供します。
調査全体で、抑うつ気分に一致する結果はわずかでしたが、PHQ-2スコアの分布はピックルボールやテニスを頻繁にプレーしている人の方が低くなりました。抑うつ気分を示唆するPHQ-2結果を示す確率は、一般の被験者層と比べ、頻繁にピックルボールをする人では60.1パーセント、テニスをする人では51.3パーセント低く、身体活動が心の健康状態に潜在的に役立つことを裏付けています。
「Appleの健康分野の取り組みにとって研究は不可欠な要素であり、ピックルボールやテニスなどの活動がApple Watchユーザーの心身の健康にもたらす効果について、科学的根拠を明らかにすることは重要です。運動不足は、心疾患やその他の様々な慢性疾患にとって避けることが可能なリスク要因です。手に取るのがパドルであれラケットであれ、自分が楽しく参加できる活動を見つけることで、日常の習慣にすることができます」と、Appleのヘルスケア担当バイスプレジデントであるサンブル・デサイ博士は述べています。
今回の調査によると、2023年7月に初めて、1か月の間にピックルボールをプレーした被験者数がテニスをプレーした被験者数を上回りました。テニスのワークアウトは季節によって変動する傾向が見られた一方で、ピックルボールのワークアウトは比較的着実に増加していました。
「私たちは、ブリガム・アンド・ウイメンズ病院とアメリカ心臓学会と連携して実施したApple Heart and Movement Studyのピックルボール関連の研究結果を見て、大変嬉しく思います。健康で社会性に富む活動的なライフスタイルの一環としてピックルボールのコートに立つ人には、年齢やバックグラウンドに関わらず、数多くの利点があります」と、全米ピックルボール協会（USA Pickleball）の会長であるMike Nealy氏は述べています。「米国のスポーツ運営組織として、Apple Watchで得られた実際のデータを利用してピックルボールの科学的裏付けを知ることの意義は、ますます高まっています。比較的負担が少なく、気楽に参加でき、社会とのつながりも得られるピックルボールの特性は、もっと運動したい、ワークアウトを増やしたい、という人にとって実用的で楽しい活動方法を提供します」
今回の研究で、どちらのスポーツもあらゆる年代で人気があり、女性よりも男性に人気であることが明らかになりました。ピックルボールのワークアウトを10回以上記録したプレイヤーの平均年齢は51歳、テニスでは45歳と、ピックルボールの方が年齢が上で、女性の参加率がより高いことを示しました。
ピックルボールのプレイヤー数はユタ州がトップ
このスポーツの中心地であるユタ州では、調査の被験者16人につき1人を少し上回る数の人がピックルボールを少なくとも1回は試したことがあり、今回の研究で、1人当たりのピックルボールの人気が最も高い州として注目を集めました。
「Apple Heart and Movement Studyの最新の研究調査結果で、ユタ州が1人当たりのピックルボールの人気が最も高い州として注目されたことを知り、大変嬉しく思っています。ユタ州でこれほど多くの人がピックルボールに触れるチャンスを活かして日常生活に活動を取り入れているのは大変素晴らしいことです。どんな運動でも長期的に健康を増進するためにとても効果的であるということを、この調査は見事に思い出させてくれます」と、ユタ州のスペンサー・J・コックス知事は述べています。
Apple Heart and Movement Studyについて
Appleがブリガム・アンド・ウイメンズ病院、アメリカ心臓学会との提携を通じて実施しているApple Heart and Movement Studyは、身体活動と心臓の健康との関連性に関する研究で、全米でデータの共有に同意した被験者が20万人以上参加しています。
ピックルボールプレイヤーのためのApple Watchのヒント
Apple Watchは、つながり続け、アクティブに過ごし、健康を保ち、安全に過ごすための数多くの方法をユーザーに提供しています。
- Apple Watchでピックルボールのセッションを記録するには、ワークアウトアプリで「ワークアウトを追加」を選択し、続いて「ピックルボール」を選択します。ワークアウトの強度を記録するために、ユーザーはApple Watchの「ワークアウト表示」をカスタマイズして「心拍数範囲」を追加することもできます。ユーザーはiPhoneのフィットネスアプリで自分のアクティビティデータを確認したり、iPhoneまたはiPadのヘルスケアアプリで健康データを確認することができます。
- Apple Watch Series 9とApple Watch Ultra 2で今月後半に利用できるようになるダブルタップのジェスチャーを使うと、ユーザーはコートにいる時に、片手でパドルを握りながらもう片方の手で電話に出たり、通話を終了したり、メッセージに返信したりできます。
- 集中力を保つため、ユーザーはiPhoneで独自の集中モードを作成し、Apple Watchでアラートや通知をいつ受け取りたいかを選択したり、自分が忙しい時間をほかの人に知らせたりすることができます。「設定」で「集中モード」を選択し、「追加」ボタンをタップし、「カスタム」を選択して、自分の好みに合わせてオプションを設定します。
- Apple WatchでApple Payの設定を行うと、ユーザーは財布を家に置いたまま、自分の手首の上から直接支払いをすることができます。
- ピックルボールのバッグにAirTagを入れておけば、バッグの置き場所をApple Watchで追跡することができます。「持ち物を探す」アプリを使用し、サウンドを再生するか経路を表示するかを選んで持ち物を探します。
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