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2022 年 3 月 24 日
Appleによる47億ドルの
グリーンボンドが革新的な
グリーンテクノロジーをサ
ポート
AppleはiPhone SEにElysis社による世界初の商用純度低炭素アルミニウムを使用する予定
Appleは本日、グリーンボンドへの47億ドルの投資が低炭素製造技術とリサイクル技術の開発の活発化を後押ししたことを発表しました。2016年以降、Appleは3つのグリーンボンドを発行し、投資によって地球規模の排出を削減できること、およびクリーンな電力を世界中のコミュニティに提供できることを示すプロジェクトを展開してきました。
この取り組みの一環として、Appleは、排出量削減のための製錬技術の大きな前進を受けてダイレクトカーボンフリーアルミニウムを購入します。このアルミニウムは、製錬工程で炭素を直接排出せずに、研究室以外の場所で初めて工業規模で製造されるものです。Appleはこの素材をiPhone SEに使用する予定です。
「Appleは、私たちが生まれてきた世界をさらに良いものとして次世代へ残すことに邁進しています。私たちのグリーンボンドは環境への取り組みを前進させるための重要なツールです。私たちの投資は、地球の限りある資源を節約するために、すべてのApple製品でリサイクル可能な素材や再利用できる素材だけを使うように移行する中で、私たちが使用する素材のカーボンフットプリントを削減するために必要となる画期的なテクノロジーを進歩させています」と、Appleの環境・政策・社会イニシアティブ担当バイスプレジデント、リサ・ジャクソンは述べています。
Appleは、2030年までにサプライチェーン全体でカーボンニュートラルを達成するという目標に向けた進展を加速させるため、合計47億ドルを発行しました。2016年と2017年に発行した最初の2つのボンドは全額配分されています。2019年に発行したグリーンボンドは、低炭素アルミニウムの飛躍的な進歩を含む50のプロジェクトをサポートしています。これらの50のプロジェクトにより、288万3,000トンのCO2eが削減または相殺され、世界中で700メガワット近くの再生可能エネルギー容量が設置され、リサイクルに関する新しい研究開発が推進されます。
グリーンアルミニウム製錬の革新
世界初のダイレクトカーボンフリーアルミニウム製錬工程を実現したElysis社は、Apple製品向けに工業規模で商用純度の一次アルミニウムを初めて生産したと発表しました。温室効果ガスの代わりに酸素を放出する画期的なテクノロジーの実現は、世界で最も広く使用されている金属のひとつであるアルミニウムの製造において重要なマイルストーンとなります。Appleはこの最初の商用純度低炭素アルミニウムをElysis社から購入し、iPhone SEに使用する予定です。このアルミニウムは、水力発電を利用している、ケベック州にあるElysis社の産業研究開発センターで製造されました。
Appleは2018年に始まったAlcoa社、Rio Tinto社、カナダ政府およびケベック州政府との投資パートナーシップを通じて、アルミニウム製造におけるこの飛躍的な進歩を後押ししました。翌2019年、Appleはこのジョイントベンチャーが製造したアルミニウムの最初の商用バッチを購入し、16インチMacBook Proの製造に使用しました。
「これは、温室効果ガスを一切排出せずに工業規模で生産された初めての商用純度アルミニウムです。Appleに販売することで、Elysisの画期的なカーボンフリー製錬技術を使って生産されたアルミニウムに対し、市場の関心を集めることができます。今日の発表は、Alcoa社、Rio Tinto社とのジョイントベンチャーであるElysisがアイデアを現実のものにできたことの証です。私たちはAppleとともに、アルミニウムの製造方法に永続的な変化をもたらす可能性を秘めたこの取り組みを進めていくことを楽しみにしています」と、Elysis社のCEO、ヴィンセント・クライスト氏は述べています。
今回のマイルストーンは、AppleがアルミニウムおよびApple製品に使われているその他の金属のカーボンインパクト削減において大きな成果を上げてきたことに基づいています。再生アルミニウムや、化石燃料ではなく水力を使って製錬されたアルミニウムに切り替えることによって、アルミニウムに関連するAppleの炭素排出量は2015年以降70パーセント近く減りました。新しいiPad Airを含むiPadラインナップの全モデル、最新のMacBook Pro、MacBook Air、Mac mini、Apple Watchは、筐体に100パーセント再生アルミニウムを使用しています。
クリーンエネルギーへの取り組み
Appleは引き続き、民間企業としては最大規模のグリーンボンドを活用して新しい再生可能エネルギー源を開発していきます。2019年のグリーンボンドで調達した資金のうち、5億ドル以上がクリーンエネルギープロジェクトに配分されています。これには世界最大の陸上風力発電が含まれています。ここで作られた電力はデンマークのヴィボーにあるAppleのデータセンターに電力を供給し、余剰電力はすべてデンマーク国内の電力グリッドに送電されています。
今後1年かけて、Appleはヴィボーのデータセンター業務を拡大し、過剰な熱エネルギーを捕捉して街に長期的なメリットをもたらす新しいインフラを構築する予定です。2018年以降、Appleではデータセンターだけでなく、44か国にあるすべてのオフィスと直営店の電力を100パーセントクリーンエネルギーで賄っており、これにはグリーンボンド資金によるものも含まれます。
2021年には、Appleが2019年に発行したグリーンボンドがサプライヤークリーンエネルギープログラムを支えました。これには、サプライヤーがクリーン電力に移行するのに役立つトレーニングやリソースへの配分や、日本、ベトナム、韓国で費用対効果の高い再生可能エネルギー市場の構築をサポートする政策支援の取り組みが含まれます。24か国の175社以上の製造パートナーがApple製品の製造に100パーセント再生可能エネルギーを使うことを確約しており、これはすべてのApple製品で気候変動への影響をネットゼロにするために非常に重要な成果です。
Appleのグリーンボンドの取り組みに関する詳しい情報は、investor.apple.com/Apple_GreenBond_Report.pdfをご覧ください。今年度の環境関連の報告書では、当社が2019年に発行したグリーンボンドを通じて調達した資金の環境プロジェクトへの配分(当社の2020会計年度および2021会計年度:2019年9月29日~2021年9月25日支出分)について詳述しています。一部のプロジェクトではSustainalytics社がセカンドパーティオピニオンを提供し、Ernst & Young LLP社が支出に関する認証報告を提供しています。
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