プレスリリース
2021 年 3 月 31 日
Apple、サプライヤー110社以上の
再エネへの課題解決に協力
2030年までにサプライチェーンでカーボンニュートラルを実現するため
Appleが次の目標として設定する新しいエネルギー貯蔵プロジェクト
Appleが次の目標として設定する新しいエネルギー貯蔵プロジェクト
カリフォルニア州クパティーノ ─ Appleは本日、当社の世界中の製造パートナー110社以上が、Apple製品の製造に使用する電力を100パーセント再生可能エネルギーに振り替えていくことを発表しました。この計画により約8ギガワット分のクリーンエネルギーが調達可能になる予定ですが、これが実現した暁には、CO2換算で年間1500万トン分の温室効果ガス削減に寄与しますが、これは道路から毎年3,400,000台以上の自動車を排除することに匹敵します。さらに、Appleは再生可能エネルギープロジェクトに直接投資して原料調達などで発生する温室効果ガス排出の一部を補償している他、カリフォルニア州における大規模なエネルギー貯蔵プロジェクトを通じて、再生可能エネルギーの社会基盤となる数々の新しいソリューションを先導しています。
「Appleは、当社のサプライヤーが2030年までにカーボンニュートラルを達成するのを支援していくことを固く誓い、当社の取り組みに賛同していただいた企業が、業界や国境を越えて──ドイツ、中国、米国、インド、フランスから世界中に広がりつつあることに感動を覚えています。かつて経験したことのないような一年の間に、Appleは世界中にいる当社社員、協力会社の皆さん、地球温暖化問題の提唱者の方々から構成される世界規模のネットワークとの協力を継続しながら環境問題に関する当社の取り組みを推進しています。これと同時に、気候変動の影響を大きく受けている地域コミュニティとも協力して、私たちの行動ひとつひとつを人々の生活に良い影響を与える力に変える努力を進めてきました」と、AppleのAppleの環境·政策·社会イニシアティブ担当バイスプレジデント、リサ·ジャクソンは述べています。
昨年7月、Appleは当社の全事業、製造サプライチェーン、製品ライフサイクルのすべてにおいて、2030年までにカーボンニュートラル達成を目指すという計画を明らかにしました。この発表以降、Appleは再生可能エネルギーへの移行を決めた当社サプライヤーの数を著しく増やしました。Appleは現時点で既に全世界でのすべての企業活動においてカーボンニュートラルを達成しています。今回の2030年を期限とする新しい目標は、Appleが販売するすべてのデバイスについて気候変動の影響をネットゼロ(クリーンエネルギー発電等により相殺して実質ゼロ)にする取り組みです。そして最近では、当社がグリーンボンドを通じて調達した資金47億ドルの投資先の内訳を公表し、当該資金を世界中の環境プロジェクトの支援に投じていくことを明らかにしました。
サプライヤーの約束と世界規模のエネルギープロジェクト
当社サプライヤーが各々の再生可能エネルギーの目標を達成し、新しいクリーンエネルギーを世界中のコミュニティに届けられるようにするのを支援するために、Appleは新しいツールを継続的に開発しています。欧州では、DSM Engineering Materials の風力購入契約がオランダ国内の電力グリッドに新しいクリーンエネルギーをもたらし、STMicroelectronics がモロッコに設置したソーラーカーポートが地域のエネルギー生成を支援しています。Solvay ほか各社は Appleが提唱する Supplier Clean Energy Program に参加して5年になりますが、現在では再生可能エネルギーの利用を企業活動全般に広げています。同プログラムには最近、米国企業の Alpha & Omega Semiconductor、Marian、The Chemours Company、Trinseo 各社も参加しました。そして中国では、過去半年間にサプライヤー15社が、Appleが提唱する同プログラムに参加しています。
Apple自身が100パーセント再生可能エネルギーへ移行した際に得た経験を当社サプライヤーに伝えたことで、サプライヤー各社は再生可能エネルギーへの移行に関する国ごとの情報と併せて、関連資料やトレーニング教材等の情報をAppleから得ることができました。Appleはまた、再生可能エネルギー分野のエキスパートを招いての先進的かつ独自のトレーニングを通じてサプライヤーの教育にも当たっているほか、各地域で活用する機会を知ることができる再生可能エネルギーに関する業界団体の設立·運営も手助けしています。
当社が事業を展開する多くの市場(国·地域)では、サプライヤーがクリーンエネルギーを利用するための選択肢は限られています。こうした障壁を打ち砕くために、Appleは China Clean Energy Fund を創設し、中国国内で合計1ギガワット以上の再生可能エネルギーを調達することを目的としたクリーンエネルギープロジェクトに、当社と当社サプライヤーが投資できるようにする環境を整えました。さらにAppleは、再生可能エネルギーをサプライヤーがクリーンエネルギー開発業者および発電所から直接買い付けるために引き合わせるということも行っていますが、近年はこうした仕組みが世界中で増えています。
将来を展望すると、今後のAppleとサプライヤーとの協力体制には、再生可能拠点での貯蔵ソリューションへの投資と、そこから学んだ教訓を共有することも含まれていくでしょう。
エネルギー貯蔵と2030年に向けた前進
Appleは米国最大規模のバッテリープロジェクトの1つとして、California Flats という名称の電力貯蔵施設を現在建設中です。この業界屈指の施設は電力グリッド規模で、7,000世帯以上に供給する1日分の電力量としても十分な240メガワット時のエネルギー貯蔵能力があります。この電力貯蔵施設はAppleがカリフォルニア州内で用いる再生可能エネルギー全量を生み出す130メガワット相当のソーラーファームに対応し、日中に生成された余剰エネルギーを貯蔵しておき、電力を最も必要とされる時に活用できるよう仕組みになっています。
風力および太陽光発電は世界の多くの場所で利用できる最もコスト効率の高い新しい電力源ですが、これらの技術には発電の中断という問題が内在するため広く積極的に採用されるには至っていません。発電の中断に対する当社の解決策がエネルギーの貯蔵です。これにより生成したエネルギーを必要な時まで保持できます。Appleはカリフォルニア州で発電所規模のエネルギー貯蔵施設に投資しながら、新たなエネルギー貯蔵テクノロジーの研究も並行して進めています。サンタクララバレーに設置した複数の分散型貯蔵施設から、Apple Park 内のマイクログリッドまで利用しながら、私たちの推進力は決してとどまることはありません。
総合的にAppleは当社のカーボンフットプリントを一貫して削減してきました。当社の純利益は継続して増加しているのに、です。当社のカーボンフットプリントは40パーセントも減り、2030年の目標に向けて安定した進捗を示しています。そして、低炭素素材の使用、エネルギー効率の追求、クリーンエネルギーへの切り換えといった取り組みを通じて、温室効果ガス排出を1500万トン以上も抑制しているのです。
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California Flats ソーラーファームと Concord Jing Tang ウインドファームの画像